2014年5月26日月曜日

仮想通貨についてベルギーの金融当局はどう考えているか

数日前から何度か書いているBitcoinやLitecoinについて実際にベルギーのと当局はどう考えているのか。ベルギーはEU本部があったりする関係上、(勝手に)ヨーロッパの首都だと思い込んでいる。

Banque Nationale de Belgique(BNB:ベルギー国立銀行)とAutorité des Services et Marchés Financiers(FSMA:金融サービス市場機構)は一般投資家に向けて、BitcoinやLitecoinをはじめとる仮想通貨(暗号通貨)に関する危険性について利用者の注意を促すコメントを発表している。仮想通貨のボラティリティで儲けを狙う投機家が増加していることを指摘した。

BNBとFSMAは仮想通貨が中央銀行やライセンスを持つ発行体によって発行されたものではないことを強調し、仮想通貨の発行体や取引所等には、規制や監督がされていないことを警告した。規制や監督がされていないがゆえ、その利用に伴うリスクは全て利用者に降り掛かってくることになる。

また、仮想通貨は中央で監督監視する仕組みにないがゆえに、マネーロンダリング等にも使用されやすく、また法整備も整っていないことから、当局にとっても頭の痛い存在となっている。

(ちなみにここで通貨、通貨と書いているが、アメリカの国内歳入庁(The Internal Revenue Service:IRS)では仮想通貨を正式な通貨とは認めていない。株や物品と同様の資産と見なして課税対象にするとの方針を発表している。)

仮想通貨の採掘を始めた(いまさら)仮想通貨の採掘ってなに?」のエントリーで書いたように、仮想通貨には採掘という行為(=仮想通貨を支えるネットワークへのコンピューティングパワーの提供)が存在する。頑張って採掘すれば仮想通貨そのものが仮想の財布(Wallet)に支払われる。この採掘という行為は1人ですることもできるが、集団で採掘したほうが採掘しやすいし、実際に採掘で得た儲けを山分けできる。この集団で採掘するグループのことをMining Poolと呼んでいるが、このMining Poolだって誰にも管理、監督されていない。聞くところによると、正しく儲けを配分しないPoolや、実際に採掘できたにもかかわらず鯖を読んでピンはねするPoolもたくさんあるようだ。まさにユーザーによる自己防衛が必要になる。

ヨーロッパではまだまだ実経済での支払いに仮想通貨が使えるところは殆ど無い。にもかかわらず人気が衰えることがない。Mt.Goxの破綻後も尚だ。そこには投機的な輩や少しきな臭い何かがあると思わざるを得ない。

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